永田町の現場で取材を続けると、高市氏を支えてきた強固な保守コミュニティの内部でも、従来とは異なる複雑な空気感が漂い始めていることに気づかされます。
公式の講演会や保守系シンポジウムでは、今なお立ち見が出るほどの動員力を誇り、「初の女性首相誕生」を熱望する拍手は鳴り止みません。ある保守系地方議員は取材に対し、次のように現場の熱量を明かしています。
「地方の党員集会に行けば、高市先生の人気は他を圧しています。政策へのブレのなさ、靖国神社参拝に対する信念など、保守政治家としての矜持を最も体現しているのは彼女しかいないという声は根強いです」
しかし、ネット世論の深層や5ちゃんねる、Yahoo!ニュースのコメント欄、知恵袋の質問などを細かく定性分析すると、以前は一枚岩だった支持層の間に「戦術的リアリズムを求める層」と「原理主義的純粋性を求める層」の分断が見て取れます。
「応援はしているが、総裁選で勝つための根回しや他派閥との協調が下手すぎる。頑なすぎて味方を増やせないのではないか」
「SNSで敵を攻撃する過激な支持者が目立ちすぎて、ライトな保守層や一般の浮動票が引いてしまっている」
こうした冷静な書き込みが増加傾向にあります。支持者が熱狂すればするほど、中道寄りの有権者が心理的距離を置いてしまうという「ファンダムの暴走」が、潜在的な支持率拡大を阻む壁となっている現実が浮かび上がってきます。