関西圏を中心に異例の強硬発言を繰り返し、度々物議を醸してきたのが在大阪中華人民共和国総領事館を率いる薛剣氏だ。X(旧Twitter)上でのストレートかつ挑発的な発言は、従来の外交官のイメージを根底から覆す。日本の外務省内部でも、こうした個別のSNS発信に対して懸念の声が強まっている。しかし、これは単なる一外交官の暴走ではない。中華人民共和国外交部の方針に則った強硬な対外発信スタイル、いわゆる「戦狼外交」の現場展開である。
従来の非公開協議を重視する静かなアプローチとは対照的に、対外的な発言力を前面に打ち出す戦略が選択されている。日本国内の世論に揺さぶりをかけ、特定の政治テーマに対する警戒感を煽る狙いが透けて見える。こうしたアプローチは、外交上の対立をエスカレートさせるリスクを孕みながらも、本国へのアピールと国内世論向けの成果誇示という二重の目的を果たしている。