厚生労働省の最新データが示す数字は残酷だ。もはや「夫婦と子ども」というかつての定番スタイルはマイノリティとなりつつある。代わりに急増しているのは、高齢者の単身世帯と、未婚のまま中年期を迎えた単身者たちだ。
東京のワンルームマンションがひしめくエリアを歩けば、そこにあるのは「家族」の気配ではない。個々に独立した消費のユニットだ。コンビニの惣菜コーナーには1人前のパックが並び、社会全体が「1人」を前提に再設計されている。だが、その裏で進行しているのは、誰にも看取られない孤独死の日常化という冷徹な現実である。