『オドループ』を語る上で欠かせないのが、映像ディレクター・スミス監督が手掛けた公式ミュージックビデオの存在です。哀愁漂うガレージのような空間で、バンドの激しい演奏を背に、一切の感情を排した「無表情」で独特のステップを踏み続ける2人の女性モデルが爆発的な話題を呼びました。
当時画面を釘付けにした2人の女性は、ファッションモデルのうちだゆうほ(内田佑朋)と、モデル・文筆家・DJとしても活躍するアリスムカイデです。
MV制作にあたり、スミス監督は「笑顔で楽しそうに踊る」という一般的なダンスビデオの王道をあえて避け、完全に感情をオフにしたシュールな世界観を提示しました。この「熱狂的なダンスロック」と「冷ややかな真顔」という強烈な視覚的ギャップこそが、視聴者の脳裏に焼き付いて離れない中毒性の源泉となったのです。2人が披露する脱力感あふれるステップは、後に多くの著名人やクリエイターによってオマージュされ、SNSダンス文化の先駆けとなりました。