境内の中心に君臨する「御影堂(ごえいどう)」は、世界最大級の木造建築として知られる。正面幅76メートル、側面58メートル、高さ38メートル。その巨大な屋根を支える木組みの美しさは、思わず目を見張る出来栄えだ。真宗大谷派の本山である東本願寺は、宗祖である親鸞聖人の教えを今に伝える精神的拠点として隆盛を誇ってきた。
歴史を紐解けば、この地に本願寺が東と西に分立した背景には、天下人・徳川家康の深い政治的意図があった。関ヶ原の戦いを経た1602年、家康から寄進された土地に建立された東本願寺は、幾度もの大火に見舞われながらも、その都度、全国の門徒の熱意と信仰心によって再建されてきた。現在の御影堂は明治時代の再建事業によるものだが、江戸の伝統技法と明治の最新技術が見事に融合した稀有な空間となっている。