割烹の手法と厳選された肉が交わる表現様式は、いまや異次元のフェーズへ突入した。従来の枠組みにとらわれないイノベーティブ・フュージョンの手法を取り入れ、フレンチのソース還元技術や北欧の低温発酵テクニックを和の仕込みに融合させる若い才能が次々と芽吹いている。
ベースにあるのはどこまでも真摯な和食・日本料理の精神だ。鰹と昆布の 一番出汁で繊細にサッとくぐらせた赤身肉に、熟成された自家製ポン酢と和ハーブを散らす。伝統的な「包丁と火の文化」を守りつつ、科学的アプローチで肉汁の流出を極限まで抑える加熱調理法が組み合わさることで、一口食べた瞬間に溢れ出す旨味の密度は従来と一線を画している。