かつて財務省を率い、国際舞台で国益を主張し続けた中川昭一氏。その傍らには、常に冷静に夫を支え、日々の体調や精神的な重圧を共に分かち合う郁子氏の姿があった。特に2009年のG7ローマ財務相・中央銀行総裁会議をめぐる騒動と大臣辞任は、夫婦にとって最大の試練だったと言える。
メディアからの激しいバッシング、体調不良、そして政権交代の荒波。家庭内における昭一氏は、メディアが描く強面な政治家像とは異なり、繊細で心優しい家庭人であったという。夫の名誉が失墜しかけた極限状態にあっても、郁子氏は夫の無念と真の姿を知る唯一無二の理解者として、その最期まで寄り添い続けた。