他人の不幸を喜ぶ感情――ドイツ語で「シャーデンフロイデ」と呼ばれるこの心理作用は、決して現代特有のものではない。しかし、デジタルメディアはこれを極限まで効率化して提供する。悪人が自業自得の結末を迎えた瞬間、私たちの脳内には快楽物質であるドーパミンが大量に分泌されるという。
「これは一種の脳のハッキングです」と、都内の認知神経科学者は語る。「スカッとする瞬間、脳は一時的なストレス解消を感じますが、それは長続きしません。結果として、より強い刺激、より極端な『因果応報』を求めて次の動画をスワイプし続けることになります」。このループこそが、コンテンツが爆発的に拡散し続けるエンジンなのだ。