往年の大女優・坂口良子の娘として芸能界入りした彼女は、デビュー当初、おバカタレントとしてバラエティ番組で引っ張りだこだった。ふっくらとした頬、少しタレ気味の優しい目元、そして親しみやすい笑顔。完璧な美女というよりは、クラスに一人はいそうな「愛されキャラ」として、お茶の間の人気を獲得していた。
あの頃の彼女には、荒削りながらも独特の華があった。母親の七光りと言われながらも、必死にバラエティの荒波を泳ぎ切ろうとする健気さが見えた。だが、芸能界という特殊な環境は、彼女の自己評価を少しずつ蝕んでいったのかもしれない。周囲の美しいタレントたちと比較され、ネット上で容姿を揶揄される日々が、彼女の心に暗い影を落としていくのは時間の問題だった。