リコーダー奏者であり教育現場の音楽指導にも造詣が深い吉澤実氏は、教育用木管楽器としての選定基準について長年警鐘を鳴らしてきた。吉澤実氏をはじめとする専門家が口を揃えるのは、幼少期における「正確な音程の体験」の重要性である。
音感が形成される成長期において、指穴を正しく塞いでも音程が不安定な器具を使い続けると、子供自身が自分の吹き方の問題なのか器具の精度の問題なのか判断できなくなる。正しいジャーマン式運指を学んでいるつもりでも、吹き方の癖で無理やり音程を合わせようとしてしまい、変な奏法が定着する危険性があるのだ。ソプラノリコーダーというシンプルな構造だからこそ、息のコントロールと音律の関係性を正しく学べる精度が不可欠となる。