『ロマンスの神様』の歌詞が時代を超えて共感を呼び続ける最大の理由は、飾り気のない「等身大のリアリズム」にあります。バブル崩壊直後の世相を反映しつつ、いつの時代も変わらない人間の本音が小気味よいフレーズで散りばめられています。
冒頭の「年齢 住所 趣味に 職業」という矢継ぎ早なプロファイリングから始まり、「性格良ければいい そんなの嘘だと思いませんか?」と世の建前を一刀両断する展開は痛快そのものです。さらに、相手の条件として「週休二日 しかもフレックス」という極めて実利的なワードが飛び出す点も、当時の働く女性たちのシビアでたくましい生活実感を鮮やかに映し出しています。
サビで繰り返される「Boy meets Girl」という王道の恋の予感を歌い上げながらも、相手を「しぶとい人」と表現するなど、受け身ではなく自らの手で幸せを掴み取ろうとするアグレッシブな主人公像が提示されます。単なるおとぎ話のシンデレラストーリーではなく、泥臭い努力と愛嬌を併せ持つヒロインの姿が、聴く人に前向きな勇気とエネルギーを与えてくれます。