山手イタリア山庭園の名称は、明治時代初期の外交の歴史に深く結びついています。1880(明治13)年から1886(明治19)年にかけて、この敷地にイタリア領事館が置かれていた史実が名前の由来です。当時の領事館が去った後も、地元の人々から親しみを込めて「イタリア山」と呼ばれ続けました。
現在の公園として整備されたのは1993(平成5)年のことです。イタリア領事館があった歴史を尊重し、イタリア庭園の伝統様式である幾何学式庭園(テラス状の花壇や水路・噴水を配した設計)が再現されました。敷地を歩くと、左右対称に整えられた植栽や石段、静かに水が流れるカスケード(小滝・水路)が心地よいリズムを生み出しており、まるで南欧の庭園に迷い込んだかのような錯覚を覚えます。