ブラッシングの対象は人間だけにとどまりません。ペットの健康管理においても、犬猫のブラッシング手順は極めて重要な医療・衛生行動です。
犬や猫、特にダブルコート(上毛と下毛の二重構造)を持つ犬種や長毛種の猫にとって、換毛期の抜け毛放置は毛玉の形成だけでなく、皮膚の通気性悪化による皮膚炎や、猫が毛を飲み込んで発症する「毛球症(もうきゅうしょう)」の直接原因となります。
プロのトリマーや獣医師が推奨する正しい手順は以下の通りです。
- ステップ1(もつれチェック):まずは粗目のコームやピンブラシを使い、毛先の大きなもつれを優しくほぐします。いきなり根元から引っ張らないことが鉄則です。
- ステップ2(アンダーコート除去):スリッカーブラシを用い、皮膚と平行になるよう手首をしなやかに使って不要な死毛を掻き出します。スリッカーの針金を皮膚に垂直に押し付けると「ブラシ負け(皮膚の擦過傷)」を起こすため、力加減には細心の注意が必要です。
- ステップ3(仕上げと艶出し):仕上げに豚毛などの獣毛ブラシで被毛の流れを整え、皮膚の血行を促します。