古田新太の若き日の最大の武器は、その圧倒的な身体能力にある。彼は大学でミュージカルを専攻しており、クラシックバレエやジャズダンスの英才教育を受けていた。そのしなやかな筋肉から繰り出されるアクションやダンスは、他の追随を許さない美しさを持っていた。
劇団☆新感線の舞台といえば、激しい立ち回りとスピーディーな展開が特徴だ。若い頃の古田は、重い刀を羽毛のように軽く振り回し、舞台狭しと跳び、舞った。ただ動きが速いだけではない。指先ひとつ、視線の配り方ひとつにバレエで培ったエレガンスが宿っていた。現在の彼がバラエティ番組などで見せるおちゃらけた姿からは想像もつかない、ストイックな表現者としての基礎がそこにはあった。