参拝者が本宮に到達して買い求めるのが、鮮やかな山吹色が目を引く「黄色い幸福のお守り」です。このお守りは郵送等の取り扱いはなく、原則として御本宮の神札授与所でのみ授与されます。過酷な石段を自らの足で登り切った者だけが手にできる証でもあります。
セットで人気を集めているのが、小さな犬のマスコットが入った「こんぴら狗(いぬ)お守り」です。この背景には、江戸時代の心温まる社会システムが存在します。
病気や高齢で自ら参拝できない飼い主に代わり、首に「こんぴら参り」と書かれた袋を下げた犬が旅立ちました。袋の中には初穂料と道中のエサ代が入っており、旅人や街道の人々がその犬を次の宿場へと連れ添い、善意のバトンをつないで代理参拝を果たしたと伝えられています。この「助け合いと信頼の文化」が、現代のこんぴら狗信仰やお守りの根底に流れているのです。
また、御朱印についても御本宮で授与される本宮御朱印に加え、奥社に到達した者だけが受けることのできる奥社限定の御朱印が存在し、参拝者の大きなモチベーションとなっています。