沖縄の方言で「しりしり」とは「すりすり(千切りにすりおろす動作)」を意味します。本場の味を再現するうえで、最も妥協してはならないのが「しりしり器(専用おろし金)」または太めの千切りスライサーの使用です。
包丁で綺麗に切り揃えたにんじんは表面が滑らかすぎて、調味料が滑り落ちてしまいます。一方で、専用スライサーで削られたにんじんは断面がギザギザに毛羽立ち、表面積が広がるため、少量の調味料でも驚くほど味が染み込みます。
調理手順における最大のコツは、「にんじん→ツナ→調味料→卵」の投入順序を厳守することです。まずツナのオイルでにんじんをしんなりするまで中火で2〜3分炒め、にんじん特有の青臭さを完全に甘みへと昇華させます。次に白だしやめんつゆを加えて水分を飛ばすように絡め、最後に溶き卵を回し入れます。卵を入れたらすぐに激しくかき混ぜず、5〜10秒ほど待って半熟膜を作ってから大きくひと混ぜして火を止めます。