警視庁の犯罪心理分析官は、現場の状況や凶器の選定、犯行前後の行動心理から、犯人の人物像を「強い執着心と自己防衛本能を併せ持つ人物」と分析した。感情の爆発による凶行でありながら、証拠隠滅の工作には異常なまでの計算高さが垣間見えるという。この二面性こそが、初動捜査を難航させた最大の障壁だった。
事態の膠着を打破するため、警察庁は捜査特別報奨金制度の適用に踏み切った。有力な情報提供に対して上限額の報奨金が支払われるこの制度は、閉ざされた関係者の口を開かせる契機となるのか。世田谷署に設置された情報受付窓口には全国から連日情報が寄せられているが、捜査員は寄せられた情報の信憑性精査に追われている。