ここ数年の観測ラッシュは、長年オカルト扱いすらされてきた「パンスペルミア説」――すなわち生命の起源は宇宙から飛来したとする仮説――に新たな光を当てている。氷に覆われた天体の内部は、強烈な宇宙線や放射線から有機物や微生物の芽を守るパーフェクトなシェルターとなり得るからだ。
もし、数億年の旅路を耐え抜いた有機化合物が地球や他の惑星の海に届いていたとしたらどうだろう。生命の材料は、単一の星系内で閉じた化学進化の産物ではなく、銀河中を循環する広大な流通システムに乗って運ばれているのかもしれない。2026年の最新分析技術は、天体表面に含まれる複雑なアミノ酸の前駆物質を特定しつつあり、この議論はいまや空想の域を完全に脱している。