2026年、カレルチャペック紅茶店はさらなる進化の局面を迎えている。今回のアトリエ取材で明かされたのは、五感を包括的に刺激する新たな体験型プロジェクトの全貌だ。山田が現在手がけているのは、スリランカの契約茶園から届く厳選の単一品種茶葉と、自らの描き下ろしストーリーをリアルタイムに連動させた定期購読型のアートティーボックスである。
「紅茶を飲む数分間は、忙しい日常から自分を救い出す小さな旅なんです」。山田は微笑みながら、試作段階のパッケージを指差す。毎朝4時に起き、静寂の中で茶葉をテイスティングし、その日の光の加減を感じ取りながら筆を走らせる。一切の妥協を許さないテイスティングノートと、何十枚も描き直されるガッシュの原画。ヒット作が生まれ続ける背景には、こうした愚直なまでの手仕事の積み重ねがある。未公開のスケッチブックには、次世代に向けたまったく新しいキャラクターの息吹がすでに吹き込まれていた。