日本人のソウルフードであるこの一杯は、カルチャーや映像作品の中でも強い存在感を放ってきた。伊丹十三監督による1985年の名作映画『タンポポ』では、理想のラーメンを追い求める店主と男たちの姿がユーモアたっぷりに描かれ、「ラーメンを食べる作法」や「スープと麺の調和」という日本独自のラーメン美学を国内外に強く印象付けた。
時代が下り、名店「中華そば とみ田」の店主・富田治氏らの狂気にも似たこだわりを追ったドキュメンタリー映画『Ramen Heads』は、スープの仕込みや小麦粉の選定、かんすいの配合に至る極限の職人技を浮き彫りにした。現在、これらの作品はNetflixなどのグローバル配信プラットフォームを通じて世界中に配信され、海外のフードマニアたちの間でも「Chuka Soba」と「Shoyu Ramen」という言葉が持つニュアンスの違いが議論されるほど、世界的カルチャーへと昇華している。