どれほど優れた食材であっても、調理と食べ方の手順を誤ればその恩恵は半減してしまう。現場でクライアントの食事指導にあたる管理栄養士たちは、生きた栄養素を殺さないための厳密なプロトコルを推奨している。
まず避けるべきは「加熱」だ。納豆に含まれる酵素ナットウキナーゼや、キムチの繊細な乳酸菌は熱に非常に弱い。炊き立てのアツアツご飯に直接乗せて放置すると、有用な菌や酵素の活性が急激に失われてしまう。ご飯に乗せる場合は粗熱を取るか、別皿の小鉢として常温に近い状態で食べるのが鉄則だ。
また、日本栄養士会などが提唱するバランス指針に基づけば、食べるタイミングと混ぜ方にもコツがある。納豆を先にしっかりと混ぜて粘り成分(ポリグルタミン酸)を引き出してからキムチとアボカドを合わせ、さらに数滴のエゴマ油やオリーブオイルを回しかける。油分がアボカドの脂溶性ビタミンやキムチのカロテノイドの吸収率を飛躍的に高めてくれるのだ。夕食のファーストバイトとして摂取すれば、夜間の腸内修復と翌朝のスムーズな排便リズムが整いやすくなる。