日本のファッション史において、チェック柄のアイコンといえば木村拓哉の存在を外すことはできない。90年代のドラマで彼が着用したオンブレチェックのウールシャツは爆発的なブームを巻き起こし、若者たちは血眼になってヴィンテージショップを巡った。
その中心にあったのが、150年以上の歴史を誇るアメリカの名門ペンドルトンだ。オレゴン州の自社工場で織り上げられる高密度のバージンウールは、風を通さず、着込むほどに体に馴染み、何十年という歳月に耐えうる。ファストファッションが消費し尽くされる現代において、こうした「本物」が持つ重みや経年変化の美しさに再びスポットライトが当たっている。
新品のパリッとした質感も良いが、ヴィンテージのペンドルトンが醸し出す独特のフェード感は、何物にも代えがたい深みをスタイリングに与えてくれる。上質なウールチェックを一枚羽織るだけで、着こなしの説得力が劇的に跳ね上がる。