のりしお製品のパッケージ裏を見ると、「青のり」と「あおさ」の双方が記載されているケースが多く見られます。一般には同列に扱われがちですが、生物学的にも風味特性上もまったく異なる原料です。
青のり(スジアオノリ等)は、主に汽水域で育つ糸状の海藻で、圧倒的に華やかで気品のある香りを放ちます。収穫量が限られており、近年の水温上昇などの影響も受けて取引価格は極めて高価です。一方のあおさ(ヒトエグサ)は、葉状の海藻で鮮やかな緑色と豊かな磯の風味が特徴であり、汁物の具材やお好み焼きのトッピングにも広く使用されています。
スナック菓子メーカーは、「香りの立ち上がりが鋭い青のり」と「熱に強く鮮やかな緑色を保ち、噛んだときに旨味が出るあおさ」を独自比率で黄金ブレンドすることで、袋を開けたときのインパクトと食べたときの満足感を両立させています。近年の原材料高騰の中でも、各社がこのブレンド比率と風味の維持に細心の注意を払っている点は、日本のものづくりの高度な執念と言えます。