観測データの真偽をめぐる論争に終止符を打つため、各国の宇宙機関が本格的に動き出した。日本の宇宙航空研究開発機構(JAXA)が展開する金星探査機「あかつき」は、精緻な気象観測データを提供し続け、金星大気の激しい循環構造と大気化学の基盤を解明してきた。
そして、アメリカ航空宇宙局(NASA)が投入を決めたのが、大気突入型の探査機「DAVINCI+(ダヴィンチ・プラス)」だ。過酷な大気を降下しながら直接サンプルを測定し、気体分子の微細な組成と生命適合性をダイレクトに検証する。欧州宇宙機関(ESA)の「EnVision」も含め、2026年代後半に向けて人類は金星大気への直接侵入という未曽有の作戦を進行させている。