医療現場やメディアで頻繁に議論されるのが、季節性インフルエンザとコロナの致死率比較です。長年、冬の代表的な呼吸器感染症として定着しているインフルエンザの致死率は、一般的に約0.01%〜0.05%と推計されています。
現在の数値を突き合わせると、新型コロナの致死率はインフルエンザの数値に極めて近づいており、「統計全体としての致死リスク」には明確な乖離が見られなくなりました。厚生労働省のアドバイザリーボード等の報告でも、60歳未満の健康な層に限れば、重症化率や致死率において両者の差はほぼ消失していることが示されています。
ただし、現場の専門医が警鐘を鳴らすのは「感染力の強さと流行の波の頻度」です。インフルエンザが基本的に冬季中心の流行であるのに対し、新型コロナは年間を通じて複数回の感染拡大の波を作ります。致死率が同等であっても、分母となる感染者数が膨らめば社会全体の死亡者数が増加するという側面は見落とせません。