相撲部屋を維持運営していくための財務構造は、一般企業とは大きく異なる。親方の主な収入源は、日本相撲協会から毎月支給される役員手当や給与、そして部屋の規模に応じて配分される各種の補助金(部屋維持費や力士養成費)だ。これらは所属力士の人数や番付によって変動するが、決して湯水のように資金が供給されるわけではない。
一方で、出ていくお金の規模は想像を絶する。若手力士たちの食費(ちゃんこ代)だけで毎月百数十万円規模に膨らむことも珍しくない。これに加えて水道光熱費、移動交通費、医療費、部屋の維持管理費が重くのしかかる。弟子が増えれば補助金は増えるが、それ以上に生活費がかさむという逆転現象すら生じかねない。結果として、年間の資金繰りは常にギリギリの攻防を強いられ、伝統を守る陰で赤字経営を余儀なくされる相撲部屋も存在する。