バッテリーの重さに悩まされる現代のEV開発において、1キログラムの軽量化は走行距離の伸びに直結する。しかし、単に部材を削って軽さを追求すれば、万が一の衝突時における乗員保護の安全基準をクリアできなくなる。この相反するジレンマを解決したのが、同社が長年磨き上げてきた高強度薄肉化プレス成形だ。
極限まで削ぎ落とした肉厚でありながら、想定外の衝撃エネルギーを効率よく分散・吸収するシート構造体。実験室での衝突テストで示されるデータは、従来の設計思想を根底から覆す数値を叩き出している。素材メーカーとの共同開発によって生まれた新素材の特性を極限まで引き出す設計力こそが、世界中の自動車設計者を惹きつける最大の武器だ。