1970年代、斜陽化する映画産業のなかで起死回生の一手として誕生した日活ロマンポルノ。一定のルールのもとで若手監督たちに自由な表現が許されたこのジャンルは、やがて異色の傑作を生み出す実験場へと変貌を遂げた。今日、Z世代をはじめとする若い世代や海外の映画ファンの間で、昭和レトロ映画としての再評価が急速に進んでいる。
当時のポップカルチャー、ヴィンテージな色彩、そして官能と哀愁が同居する独自の映像美学。それらは単なる懐古趣味を超え、極めて洗練された映像芸術として捉え直されている。過激な表現のなかに込められた時代精神こそが、時を越えた魅力を放つ源泉なのだ。