人類滅亡の根拠として最も頻繁に引用されたのが、メソアメリカで栄えたマヤ文明の暦体系です。マヤ文明には複数の暦が存在しますが、その中でも約5125年(13バクトゥン=187万2000日)を一周期とする「長期暦(ロング・カウント)」が議論の中心となりました。
長期暦の起点は紀元前3114年8月11日とされており、その第13バクトゥンが満了を迎える日が、グレゴリオ暦における2012年12月21日(または23日)に該当していました。この暦の区切りが「暦が終わる=世界が終わる」という短絡的な解釈へと歪められて広まったのが、マヤ暦予言の真相です。
マヤ碑文研究の専門家やマヤの末裔である先住民族のリーダーたちは当時、「カレンダーの12月31日が終われば1月1日が来るのと同じで、単なる周期の更新に過ぎない」「祖先の教えに世界滅亡の記述など一切ない」と強く反論していました。古代マヤ人にとって2012年の冬至は、破滅ではなく祝祭と再生の節目を意味していたのです。