栄養面だけではない。精神的な祈りも込められている。
二十四節気において冬至は、太陽の力が最も弱まる日。しかし、ここを境に再び陽の気が満ちていく。「一陽来復(いちようらいふく)」の転換点だ。どん底から運気が上向くタイミングと捉えられてきた。
そこで登場するのが「運盛り(うんもり)」という風習だ。「ん」のつく食材を食べると運気が上がると信じられた。カボチャは別名「なんきん(南京)」。つまり「ん」がふたつも入っている強運食材なのだ。さらに、小豆の持つ鮮やかな赤色には古来、魔除けの力があるとされてきた。運を引き寄せ、邪気を払う。冬至の一皿は、開運を願う究極の縁起物だったのである。