リアルタイムで『神さまの言うとおり』を体験した読者たちのコミュニティ(5ちゃんねる、X、レビューサイト等)を振り返ると、本作が読者に与えたトラウマと熱狂は尋常なものではありませんでした。「先週まで親友ポジションだったキャラが、次のページで何の説明もなく頭を潰される」「味方だと思っていた登場人物が一瞬で裏切る」といった容赦のないストーリーテリングは、予定調和を嫌う少年漫画読者たちを強烈に覚醒させました。
そしてネット上で定期的に燃え上がるのが、世界的大ヒットを記録した韓国ドラマ『イカゲーム』(Netflix)との類似性、いわゆるパクリ疑惑問題です。
『イカゲーム』の第1話で繰り広げられる「だるまさんが転んだ」による集団虐殺シーンが、『神さまの言うとおり』の冒頭と酷似していることから、国内外のネット上で激しい論争が巻き起こりました。海外の映画・ドラマレビューコミュニティ(Reddit等)でも「Squid Game copied As the Gods Will」というスレッドが無数に立ち上がったほどです。
この疑惑に対し、イカゲームの監督であるファン・ドンヒョク氏は記者会見の場で「構想自体は2008年から温めており、だるまさんが転んだを使うことも最初から決めていた。最初のゲームが似通っているのは単なる偶然の一致にすぎない」と公式に釈明しています。
しかし客観的なタイムラインを検証すれば、金城宗幸・藤村緋二両氏による『神さまの言うとおり』の連載開始は2011年であり、作品として世界に先駆けてあの衝撃的なビジュアルを具現化・世に知らしめたのは間違いなく本作でした。この事実は揺るぎようがなく、日本のデスゲーム漫画カルチャーの先見性の高さを改めて世界に証明する契機となったのです。