ミームの広がりは、金融の世界にまで未曽有の地殻変動をもたらした。2013年、ソフトウェアエンジニアのビリー・マーカスとジャクソン・パーマーが、当時の暗号通貨ブームを風刺するパロディとして「Dogecoin(ドージコイン)」を開発。シンボルマークには、もちろんあの柴犬の顔が掲げられた。
当初は投げ銭(チップ)目的のジョークコインに過ぎなかったDogecoinだが、熱狂的なコミュニティの支援を受けて急成長。暗号資産業界において異例の存在感を発揮し始め、ピーク時には時価総額数十億ドル規模を突破するモンスターアセットへと化けた。1枚の写真が、世界の資本市場に兆単位の経済的インパクトを与えた稀有な瞬間だった。