国内で流通する主要な製剤であるファイザーの「コミナティ筋注」とモデルナ製のワクチンに関しては、膨大な接種実績に基づく安全性の検証が行われている。報告されている副反応の大部分は、局所の痛み、発熱、倦怠感、頭痛などの軽度から中等度の全身反応であり、接種後1〜3日以内に自然軽快する傾向が強い。
一方で、極めて稀ではあるものの、若年男性を中心とした心筋炎や心膜炎の発生例が報告されている。厚生労働省の副反応疑い報告部会の集計データによると、コミナティ筋注およびモデルナ製ワクチンの心筋炎発症率は100万回接種あたり数件程度と超低頻度にとどまる。医療機関に対する警戒態勢と早期診断ガイドラインの徹底により、重症化するリスクは極めて小さく抑えられている。