「花吹雪舞い散るなか」という優雅な情景描写から一転し、泥と汗にまみれた限界突破の戦場を描き出す詞世界。稲葉浩志が紡いだ言葉は、華々しい勝利の瞬間ではなく、そこに至るまでの過酷な血汗と孤独な泥臭さに深くスポットを当てている。「ゴールはここじゃない」と言い切る鋭利なフレーズ。これは現状維持を拒絶し、どこまでも進化を強いる挑戦者への容赦なきエールだ。
ラグビーワールドカップ2019で日本代表が強豪国を次々と破るたび、スタジアムにはこの曲が鳴り響いた。肉体と肉体が激しくぶつかり合う凄絶なピッチの光景と、稲葉の切迫したシャウトが見事に合致した瞬間だった。ファンや選手たちが声を揃えてシャウトを上げる熱狂は、日本ラグビーフットボール協会関係者をも唸らせ、スポーツと音楽が奇跡的なシナジーを生んだ歴史的瞬間として記憶されている。