ラーメン橋が日本のインフラ整備で重宝される背景には、明確な機能的メリットがあります。同時に、剛結構造ならではの設計・施工上の課題も存在します。
最大のメリットは、維持管理性の高さと優れた耐震性能です。従来の桁橋に不可欠だった支承を省略または削減できるため、経年劣化に伴う支承交換や定期点検の手間・コストを大幅に抑制できます。さらに、橋桁と柱が一体化しているため、地震時に橋桁がズレ落ちる落橋事故が原理的に発生しません。桁の厚みを抑えられることで桁下のクリアランス(空間)を広く確保でき、交差する道路や鉄道の視界を妨げない利点もあります。
半面、デメリットとなるのが接合部への応力集中と地盤条件の厳しさです。柱と桁の一体化部分に強い力が集まるため、極めて精密な配筋設計や高度な施工技術が求められます。また、温度変化による部材の熱膨張・収縮の影響が構造全体に及ぶほか、地盤が不均等に沈下する「不同沈下」に弱いため、強固な基礎杭を打ち込める堅固な地盤環境が必須となります。