近年、人事労務SaaS産業の急速な市場拡大に伴い、多くの企業が最新のクラウド型勤怠システムを導入するようになった。例えば「KING OF TIME」や「ジョブカン勤怠管理」といった業界標準のシステムは、高精度な時間計測機能と柔軟な集計設定を備えている。しかし、システム側の機能がどれほど進化しても、運用する企業の意識が追いついていない実務が浮き彫りになっている。
システム設定の段階で、あえて「15分単位の切り捨て丸め処理」をデフォルトとして組み込んでいる企業が少なくない。システム管理者がツールの設定を変更しない限り、デジタルツールが違法な集計を自動で実行し続けることになる。高度なツールを導入しているから安心という根拠のない過信が、企業自身の法務リスクを跳ね上げているのが実情だ。