本作がコミックエッセイというジャンルにおいて異例の大ヒットを記録した背景には、圧倒的な当事者意識を煽る仕掛けがある。読者の口コミを見ると、「うちの夫(妻)のことかと思った」「読んでいて胃が痛くなった」という共感の嵐が巻き起こっている。
一見すると妻の「無視」という行為は陰湿に思えるかもしれない。しかし物語が進むにつれ、妻の視点と夫の視点の両方が描かれることで、読者はどちらの言い分にも「痛いほどのリアルさ」を感じてしまう。どちらか一方を悪者にして終わらせない多角的な描写こそが、コミックエッセイの枠を超えて話題を集め続ける最大の発火点と言えるだろう。