人間が他者の目に対して「怖い」と直感する背景には、脳の奥深くに位置する杏仁核(きょうにんかく)の防御反応が関係している。危機察知を司るこの部位は、相手の視線が自分に向けられている時間や、黒目と白目のバランス、まぶたの開き具合をミリ秒単位で検知している。
近年の実験によれば、相手を直視する時間がわずか3秒を超えると、人間は好意や関心としての「アイコンタクト」ではなく、威圧や挑戦を意味する「凝視」として知覚し始める。真剣に話を聞こうと集中すればするほど、視線が一点に固定され、結果として相手に圧迫感を与えてしまうというジレンマが発生するのだ。