口の天井部分にあたる「口蓋(こうがい)」は、硬口蓋と呼ばれる骨のある硬い前部と、軟口蓋と呼ばれる奥の柔らかい部位に分かれています。この領域を覆う粘膜は非常に薄くデリケートで、わずかな物理的・化学的刺激によって口蓋粘膜剥離を引き起こします。
上顎の皮がむける原因として最も頻度が高いのは、熱い飲食物による急性熱傷です。ピザのチーズや揚げ物、熱湯を口に含んだ際、熱によって表皮のタンパク質が変性し、薄い膜のように剥がれ落ちます。また、硬いせんべいやフランスパンの角が擦れるといった物理的摩擦、激辛スパイスや高濃度アルコールによる化学的刺激も大きな要因です。
さらに見逃せないのが、精神的ストレスや睡眠不足に伴う免疫力低下です。ターンオーバーが乱れることで粘膜の防御機能が落ち、通常の食事や会話の摩擦にすら耐えられなくなって皮がポロポロと剥離することがあります。