部隊の門を叩く志願者のうち、実際に胸に金の徽章「トライデント」を飾ることができるのはごく僅かだ。基礎水中爆破・SEAL訓練(BUD/S)と呼ばれる課程は、人間としての肉体的・精神的限界を極限まで試す洗礼として知られる。志願者は連日連夜、低水温の太平洋に冷やされながら重いボートを担ぎ、果てしないランニングと水泳を課される。
その最関門が、第1段階の後半に訪れる通称「ヘル・ウィーク(地獄の1週間)」だ。5日半にわたり、睡眠時間は合計でわずか数時間程度。極度の不眠、体温低下、精神的錯乱と闘いながら、チームで連続するミッションをこなさなければならない。脱落率は毎期70%から80%以上にのぼり、鐘を3回鳴らして自ら辞退を申し出る志願者が後を絶たない。残された者だけに宿る強靭な精神力こそが、死線を潜り抜ける唯一の武器となる。