市場を訪れたなら絶対に外せないのが、創業から100年以上の歴史を刻む田中鮮魚店です。店頭にずらりと並んだ丸ごとのカツオや短冊の中から好みのものを選ぶと、その場で刺身や藁焼きタタキに仕立ててくれます。購入した魚介は、道路を挟んだ向かいにある直営のイートインスペース「漁師小屋」に持ち込み、ご飯セット(ご飯・味噌汁)とともに定食スタイルで堪能できます。
皮目はパリッと香ばしく、中はもっちりとした赤身の弾力とうま味が広がるタタキは、塩とニンニクスライスだけで食すのが久礼流です。一切の生臭みがなく、濃厚な脂と藁の薫香が鼻腔を抜ける瞬間は、これまでのカツオの概念を覆すほどの衝撃を与えてくれます。
さらに、市場の入口付近に店を構える市場食堂 ど久礼もんも見逃せません。旬の海鮮を贅沢に盛り付けた「くれ丼」や、秘伝のタレに漬け込んだ鰹丼は、手軽かつ豪快に海の幸を味わえる名物として行列が絶えません。また、串に刺さった魚の天ぷらや、名物の「ところてん」を片手に楽しむ久礼大正町市場の食べ歩きも、旅情をそそる醍醐味のひとつです。