ネット上の情報では「カプチーノはラテにシナモンを振ったもの」という誤解が散見されますが、これは本質ではありません。シナモンやココアパウダーのトッピングはアメリカ流のアレンジに過ぎず、発祥地イタリアにおける定義は厳格です。
イタリア国立エスプレッソ協会(INEI)の公式規格によると、「認定イタリアン・カプチーノ」は25mlのエスプレッソに100mlのミルクをスチームして125mlのカップに注ぎ、きめ細かく光沢のあるドーム状の泡を作るものと規定されています。その名前の由来も、カプチン会修道士(Cappuccini)が身にまとう茶色の頭巾(フード)と白い顔のコントラストに似ていたことから名付けられたという歴史があります。
また、美しいラテアートを描くカフェラテとカプチーノでは、ミルクの温度管理にもプロの技術が隠されています。
ミルクの甘みが最も引き立ち、タンパク質が壊れずシルキーなマイクロフォームを維持できる理想温度は60℃〜65℃です。70℃を超えると牛乳特有の加熱臭(硫黄化合物)が発生し、エスプレッソの繊細なアロマを損なってしまいます。繊細なラテアートを施すカフェラテでは60℃前後の滑らかなミルクが不可欠であり、より空気を含ませるカプチーノでは泡のコシを保つための絶妙なスチーミング角度と温度維持が求められます。