東山奈央が演じてきた役柄を振り返ると、その振り幅の広さに驚かされます。代表作として真っ先に名前が挙がるのが、社会現象となったアウトドア系アニメ『ゆるキャン△』の志摩リン役です。感情を表に激しく出さない静かで落ち着いたトーンの中に、仲間へのさりげない温かさや年相応の可愛らしさを繊細な息遣いで表現し、作品の空気感を決定づけました。
一方で、彼女のブレイクを決定づけた青春群像劇の金字塔『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。』(俺ガイル)の由比ヶ浜結衣役では、打って変わって天真爛漫でエネルギッシュな女子高生を熱演。「やっはろー!」というアイコニックな挨拶とともに、場の空気を読む健気さと恋心に揺れる切ない心情をリアルに演じ切り、多くのファンの胸を打ちました。
さらに、デビュー初期の代表作である『神のみぞ知るセカイ』の中川かのん役をはじめ、『きんいろモザイク』の九条カレン、『ニセコイ』の桐崎千棘、『グランブルーファンタジー』のルリアなど、挙げれば枚挙にいとまがありません。金髪ハーフ美少女から清楚系ヒロイン、クールな戦士、コミカルなマスコット的キャラまで、東山奈央が命を吹き込んだキャラクター一覧は、現代アニメ史を彩る名キャラクターの宝庫となっています。