2012年3月、長年親しまれた『しましまとらのしまじろう』シリーズが大きな曲がり角を迎えた。劇中で描かれたのは、らむりんが画家である父親の都合により「ちゃれんじ島」を離れ、「風の家島」へ引っ越すという突然の別れだった。涙ながらにお別れ会が開かれ、彼女は仲間たちに惜しまれながら番組を去った。
なぜ、これほど愛されたキャラクターが降板しなければならなかったのか。最大の要因は、通信教育業界のトップを走るベネッセコーポレーションが推し進めた、時代に即した社会構造のアップデートである。らむりんは芸術家の父と専業主婦の母を持ち、精神的に大人で自己主張がハッキリした性格だった。しかし時代は進み、世の中は共働き世帯が急増。「専業主婦家庭」や「おしとやかで内向的な女子像」だけでは、現代の家庭環境や多様性をリアルに反映しきれなくなったのだ。