1階フロアの大半を占めるマス席は、日本の伝統的な観戦文化を色濃く残す。四角く区切られたスペースに敷かれた座布団に座り、焼き鳥や弁当をつまみながら一日を過ごすスタイルは国技館の醍醐味だ。しかし、このマス席には初心者が陥りやすい物理的な制約が潜んでいる。
1マスはおよそ1.3メートル四方。大人4人で腰を下ろすと、想像以上に膝が突き合わさり、荷物の置き場すら制限される。前方のマスS席やA席は力士の表情まで肉眼で克明に追える一方、後方のマスC席になると土俵からの距離が生じ、前の観客の座高によって視線が遮られるケースも生じる。複数人で観戦する場合は、2人マスや特別仕様の広めのマスを選択するなど、居住性を意識した座席選びが極めて重要になる。