前田は職人であると同時に、業界のリーダーでもある。京都誂友禅工業協同組合の理事、全国染色協同組合連合会の理事として、友禅業界全体の発展に尽力している。
日本の伝統工芸は危機に瀕している。職人の高齢化、後継者不足、安価な海外製品の流入――課題は山積みだ。前田は組合活動を通じて、若手職人の育成支援、技術継承のためのワークショップ開催、海外市場への販路開拓など、多方面で活動を展開している。
伝統を守るだけでは生き残れない。変化を恐れず、新しい市場を開拓し、友禅の価値を現代に伝える。それが前田の信念だ。