激痛の引き金となるアニサキス症は、体長2~3センチメートルほどの白く細長い虫体が胃や腸の粘膜に潜り込むことで引き起こされる。誤解されがちだが、痛みの主な原因は「虫が胃を喰いちぎっているから」だけではない。寄生虫のアレルゲンに対する胃粘膜のアレルギー反応が激しい局所炎症を引き起こし、強い痙攣性の痛みを誘発するのだ。
食後2時間から10時間程度の間に、突如としてみぞおちの激痛、吐き気、嘔吐が発症するのが一般的な「胃アニサキス症」の徴候である。万が一、虫体が大腸や小腸まで達した場合は「腸アニサキス症」となり、下腹部痛や腸閉塞に似た重篤な症状を引き起こすこともある。激痛の波が周期的に訪れるのが大きな特徴であり、我慢して放置することは極めて危険だ。