雅子さまのご体調に異変が生じたのは、2003年12月のことでした。帯状疱疹を発症されて宮内庁病院に入院されたことを皮切りに、公務を長期休止して本格的な療養生活に入られました。
ハーバード大学を卒業し外務省のキャリア官僚として活躍されていた雅子さまにとって、皇太子妃としての生活は想像を絶する環境変化でした。伝統と格式を重んじる皇室の規律、一挙手一投足を注視されるメディア報道、そして何よりも当時は「お世継ぎ問題」を巡る強烈なプレッシャーが日常的にのしかかっていました。
2001年に愛子内親王殿下をご出産された後も、周囲からの男子誕生への期待や過度な視線は止むことがありませんでした。外務省時代に培った国際親善のキャリアを発揮する機会にも制限がかかり、ご自身の存在意義やアイデンティティを巡る葛藤が極限に達した結果が、2003年末の体調悪化であったと関係者は振り返ります。