言葉の使い分けと並んで重要なのが、現地のテーブルマナーです。日本での常識が韓国ではタブーになるケースが多いため、渡航前や食事会で必ず把握しておくべき5つの鉄則を整理しました。
1. 食器を持ち上げない(机に置いたまま食べる)
日本ではお茶碗や汁椀を手に持って食べるのが美徳とされますが、韓国では食器を持ち上げて食べる行為は「物乞いの食べ方」として非常に下品とみなされます。ご飯やスープの器は机の上に置いたまま、スプーンを使って口へ運びます。
2. スプーン(スッカラッ)と箸(チョッカラッ)の厳格な使い分け
韓国の食卓には金属製のスプーンと平たい箸がセットで並びます。ご飯やスープをすくう時はスプーン、キムチやナムルなどのおかずを掴む時は箸を使います。片手にスプーンと箸を同時に持って食べるのはマナー違反ですので、どちらか一方を机に置いて持ち替えるのが基本です。
3. 目上の人がスプーンを手にするまで待つ
儒教精神に基づく年功序列が重視されるため、テーブルに料理が並んでも、同席している最年長者や目上の人が最初にスプーンを持って食べ始めるまで、年下の者が先に箸をつけることは避けます。
4. お酒を飲むときは顔を横に向けて口元を隠す
目上の人と一緒にお酒を飲む際、正面を向いて堂々と飲むのは無礼とされます。目上の人から少し顔(体)を横に向け、左手で杯の口元を隠すようにして静かに飲むのが正しい作法です。乾杯の際も、相手のグラスより少し低い位置に自分のグラスを当てるのが敬意の表れです。
5. 奢り文化と割り勘(ダッチペイ)の現在地
伝統的には「誰か1人が全額を奢る」のが主流でしたが、若年層を中心に「ダッチペイ(割り勘)」も定着しつつあります。しかし、年上の先輩やビジネスパートナーが全額支払うケースは依然として一般的です。会計伝票を奪い合って割り勘を強要するのではなく、ご馳走になったら素直に感謝を伝え、2軒目のカフェのコーヒー代を支払うといったスマートな配慮が喜ばれます。