参列した戦没者遺族の高齢化は、もはや「懸念」ではなく「決定的な現実」だ。戦後81年が経過した今年、戦犯裁判やシベリア抑留、空襲の記憶を直接語れる者はごくわずかとなった。遺族会関係者の肩に重くのしかかるのは、「親が体験した地獄を、自分たちはどこまでリアルに語り継げるのか」という自問自答だ。
武道館の座席に並ぶ白髪の列。かつて会場を埋め尽くしていた戦没者の妻(未亡人)の姿は今や数えるほどしかなく、大半は戦後生まれの子や孫世代にシフトしている。肉親を失った悲しみという感情のバトンは、血縁を超えてどのように残せるのか。文字通りの「限界」が静かに押し寄せている。